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法エールVol.201

健軍事務所 中村 享子

2025年10月20日

マンションの管理・再生の円滑化等のための改正法 / 裁判例紹介:会社役員からのパワハラに係る損害賠償請求事件 / コラム 小さな幸せ


法エールVol.201


ご挨拶


先日、社員旅行で鹿児島まで行ってきました。午前中は、戦後80年ということもあり、知覧の特攻平和会館に見学に行き、昼食をはさんで、桜島と天文館に行きました。

知覧特攻平和会館は、社員旅行でも以前行ったことがあったのですが、今回は、戦後80年や世界で多発する戦争もあり、防衛費の増額、憲法改正と集団的自衛権の行使、台湾有事等、いろいろと感じるところがありました。

桜島は、岩がごろごろしているイメージでしたが、実際に行ってみると、草木が生い茂っており、私が思っているイメージとは異なりました。

火山灰は、ミネラルが豊富で、独特な植物が育つということです。

そのような環境下で育った桜島大根は、世界最大の大根としてギネスブックに登録されています。桜島大根は、大きいものになると30㎏くらいになるものもあるということです。


天文館では、20代の社員さんが、白熊というかき氷をたべたいということで、白熊で有名な「むじゃき」というお店に行きました。

夕方の時間帯であったので、お客様は並んでいないのではないかと思いましたが、考えが甘く大行列でした。どうしようかと思いましたが、よくみるとテイクアウトがあり、テイクアウトの受付は並んでいなかったので、白熊をテイクアウトし、外で食べました。

20代の社員さんも、はじめて食べる白熊に満足していました。

弊法人の社員さんの中には、司法書士試験の勉強をしている方もいて、その方たちは、なかなか旅行に行く機会がないということで、日帰りではありましたが、楽しい旅行となりました。

それでは、今月の法エールもよろしくお願い致します。

(代表社員 井上 勉)





マンションの管理・再生の円滑化等のための改正法



令和7年5月23日、「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律の一部を改正する法律」が成立しました。


この法律は、①建物の区分所有等に関する法律(以下、改正前の同法を「旧法」といい、改正後の同法を「新法」という。)、

②被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法、

③国土交通省が所管するマンションの管理の適正化の推進に関する法律、④マンションの建替え等の円滑化に関する法律を一括して改正するものとなっておりますが、


このうち、新法及び②については、令和8年4月1日から施行されます。

そこで、今回から改正の背景や、新法の改正の概要を説明します。


【改正の背景】


現在、マンションを巡り、建物と居住者の「2つの老い」が進行中だと言われています。

1つ目の建物の老いですが、築40年以上が経ったマンションは、10年前は約41万戸でしたが、現在は約137万戸、さらに10年後には約274万戸になると言われています。

2つ目の居住者の老いですが、上記の築40年以上が経ったマンションの所有者の約5割が70歳以上です。

このように、マンションの老朽化が進み、外壁剥落や倒壊等による周辺への危害等を防止するための維持管理の適正化、

所有者の高齢化に伴う管理組合の役員の担い手不足や総会の運営・議決などが課題であると指摘されていたため、今回の改正となりました。



【新法の改正の概要】


改正の主な内容として、「管理の円滑化等」、「再生の円滑化等」が挙げられます。

今回は、「管理の円滑化等」の概要を説明します。


「管理の円滑化等」について


(1)集会の決議の円滑化


旧法は、マンションの所有権の処分を伴わない事項(共有部の修繕等)の決議は、全区分所有者の過半数の賛成が必要でしたが、新法では、集会出席者の過半数とされました。

また、裁判所が認定した所在不明者を全ての決議の分母から除外する制度が創設されました。

これらにより、決議に無関心な者や所在等不明者を決議の分母から除外して、出席者での多数決で決議ができることになるため、決議要件が柔軟化され、区分所有建物の円滑な管理が期待されます。


(2)マンション等に特化した財産管理制度


区分所有者による適切な管理がされていないことで他人の権利が侵害される恐れがある場合に、裁判所が管理人を選任し管理人に管理させる制度や、

所在等不明区分所有者の専有部分が適切に管理されず、建物の管理に支障が出ていたことから、所在等不明区分所有者の専有部分の管理に特化した新たな財産管理制度が創設されました。


以上、改正の背景と、新法のうち、「管理の円滑化等」の概要について説明しました。

次回は、「管理の円滑化等」の具体的な内容について説明します。





裁判例紹介



会社役員からのパワハラに係る損害賠償請求事件

(令和5年12月22日大阪地裁判決)



【事案の概要】


Xが勤務先の上司Y(勤務先会社執行役員)から度重なる罵声を浴びせられるなどのパワーハラスメント(パワハラ)を受けたことにより退職を余儀なくされ、精神的苦痛を受けたなどとして、Yおよびその勤務先会社に対し、不法行為(Yに対しては民法709条、被告会社に対しては同法715条1項)に基づく損害賠償請求をした。


なお、被告会社のハラスメント防止規則において、パワハラとは「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、従業員の就業環境が害されること」と定義されていた。


【裁判所の判断】


YはXが退職するまでの間、①「アホ」「ボケ」「辞めさせたるぞ」「今期赤字ならどうなるかわかっているやろな」といった言動を日常的に繰り返し行っていた。

また、②YはXが座っていた椅子の脚を蹴ったり、③他の社員の前でXを「無能」などと侮辱するような発言をしていた。

さらに、④YはXに対し「自分(Y)からかかってきた電話は3コール以内に出ろ」と言い、実際にXが電話に出るのが遅かった場合はXを叱責することがあった。


これらYの言動について、①②③は被告会社がハラスメント防止規則において定めるパワハラに該当し、Xに対する注意や指導のための言動として社会通念上許容される限度を超え、相当性を欠くものであるから、Xに対する不法行為に当たるというべきである。


これに対し、④はXに対する注意や指導のための言動として社会通念上許容されるものというべきであるから、不法行為に当たるとはいえない。

また、Yの言動は、被告会社の被用者であった間に事業の執行に関連してされたものである。


したがって、Yは民法709条に基づき、被告会社は同法715条1項に基づいて、Xに対して連帯して損害賠償責任を負う。



【コメント】


この判決によれば、指導や注意といった業務命令の形式であっても、部下の人格を侵害し、社会通念上許容される範囲を逸脱する言動はパワハラとして不法行為責任を問われ得ることとなります。


一方で、Xの主張の一部については、証拠が不十分であるとしてXが主張したとおりにYの言動があったとは認めておらず、認定した言動についても社会通念上許容されるものと判断しています。

今後の会社内での指導とパワハラの境界の指針となり得る判決ではないでしょうか。


また、会社の責任としては、役員や管理職によるハラスメント防止のための研修、相談窓口の設置、社内規定の整備などを整える必要があります。





コラム 小さな幸せ


昨年5月、友人から「何かを育てることで、心に潤いを」とのアドバイスで、ミントの種をいただきました。

実物は蟻のようにとても小さい種です。

初めはマグカップくらいの小さな鉢に種を播き、毎日「芽が出ろ。」「芽が出ろ。」と話しかけ水やりや日光に当て育てていました。

1ヶ月程して、小さな鉢から大きめの鉢に植え替えてベランダで育てるようにしました。

ミントはどんどん成長していき、伸びたミントを剪定し水栽培、根が出てくるとそれをまた別の鉢に植える。

今では4つの鉢にたくさんのミントが元気に育っています。

この1年で、あんな小さかった種から、たくさんのミントに育ったことに幸せを感じています。

また出勤前と帰宅後にはミントに話しかけながら水やりをしています。

余談ですが、キウイにミントとハーブ系のチーズを乗せて、その上からオリーブオイルをかけていただくとおいしいですよ。


(健軍事務所 中村 享子)






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